2.現場ごとに必要な自己研磨(高品質な技術力、高品質なマナーの習得)と仕組化

1では、「4つのCS会議」が理念をチームの隅々まで浸透させるための方法であることをご案内させていただきました。
ここでは、3つの「現場」に分けて高品質な技術力とマナーを発揮するための取り組みと仕組みについてご案内させていただきます。
※3つの現場・・・「製造現場」「アフター現場」「営業現場」

1)製造現場
高くかつ安定した品質の確保を当たり前のように実現できる強い技術集団をつくるためのPCDA+α

製造現場での具体的な取り組みや仕組みをご案内する前に、前提となる壮大な「理想」が存在します。まずは、この「理想」を概念図形式で、順を追ってご案内しますが、この一部分に「ルール・仕組化」という項目が出てきます。
1)製造現場や2)アフター現場でご案内する内容は、このルール化、仕組化に特化した内容です。正しく、わかりやすく、納得できるルールを設定し、それらを遵守しながら実行に移し、成果物に反映させるということは「ものつくり」の現場にとっては非常に重要です。
そのことを、念頭に当概念図を読み進めてみてください。

Step1
理想実現には、まずは下記のような5つのチームが必要です。このラインナップを最終的には質高く揃え、維持、更新していくことが大前提となります。

Step2
以上の5者のうち、どれが欠けても「いいものつくり」はできません。
自社へ依存するものもあれば、社外へ依存するものもあります。全てを自社内に取りそろえることは、非常に非効率的です。
従って、社外の質のいいパートナーと良好な関係を築き、力を貸してもらう必要性が生じます。

Step3
もちろん、事前にしっかりと自社内を固める必要があります。
社外のパートナーに「いいものつくり」を実現するための要望を叶えていただくためには、まずは、我々自身においてストイックなまでの自己研鑽が必要となります。
そして、ストイックなまでの自己研鑽を社員に要求する会社は、そのモチベーションとなる「使命」や「待遇」を与えなければなりません。

Step4
自己研鑽を重ねていくと、企業力が高まっていきます。結果、自社の理念やルール、要求するコストを伝え、遵守や協力をお願いすることが可能となります。当然ながら、商売上のメリットを供えてお願いしなければならないのは言うまでもありません。

Step5
ここまでくれば、お互いにお互いのことを理解し合うことができ、重要なビジネスパートナーであることが確信にいたります。
そして、情報が自然と入ってくるようになります。新しい商品や工法等のスペシャリストからの情報だけでなく、現在取引のない企業や関連性の少ない業界からの情報が入ってくるようになります。もちろん自ら取りに行くことも忘れてはいけません。

Step6
この壮大なサイクルを回し続けるために規格化を行います。回し続けなければすぐ止まってしまいます。

以降は、製造現場における各目的別の「規格化(ルール化・仕組化)」についてご案内しております。
そちらを念頭に読み進めてみてください。

1)-1.高品質な技術力…ものつくり現場での商品品質向上の為の仕組化…PCDA+α

まずは、コラムをお読みください。

~大工=自社大工であることの重要性~
専務取締役 新井山康之
 例えば、職人不足。これ一つが製造現場にあらゆる不具合を引き起こします。そして、協力業者の倒産。これもまた慣れ親しんだニッチなスペシャリストを失うこととなり、不具合を引き起こします。それらを原因とする新規協力業者への新たな発注は、製造現場にたくさんのストレスを与えてしまいます。顔なじみの気心のしれた製造チームで作り上げる商品はよいものができる可能性が高いといえますが、社会情勢等により、そういったチームで継続的につくり続けていくことをそう簡単には実現できないだろうというのが現状といえるでしょう。当社では、それらに対応し、チーム人員に入替えがあっても、高く安定した品質の確保を当たり前のように実現できる強い製造チームを作り上げたいと考えています。

 それを実現するためには、まず前提として、「大工は社員」である必要があります。前提として「管理」は絶対的な重要性と必要性をもっているということがあります。当社では、多くの大工を社員化し、技術の勉強会や、マナー研修会、資格取得の奨励等による教育を随時行っています。社員大工には、製造現場では現場監督の役割も果たすことができ、お客様の現場案内もこなせ、その場で営業もこなすことのできるスーパー大工になってもらいたいと考えています。製造中、最も長い時間現地に滞在する大工の棟梁が、高い倫理観を持って自らの仕事の品質を管理しながらものつくりに臨み、他業者の仕事の品質も管理するということが、高い品質の確保には最も有効であると確信しています。決められた工事範囲を決められた発注金額で請け負う外注(他社)の大工では、他業者の工事品質を管理する義務や責任はありませんのでなかなか他業者にまで目を配るのは難しいでしょう。さらに、外注の大工の場合、大工自体の品質管理も誰かが行う必要があります。一般的には現場監督が行うということになります。さて、現場監督が製造中、ずうっと工事現場に張り付いていることができるでしょうか?できませんよね。
 以上より、管理がしっかり行われる製造現場を実現するためには、大工は自社社員でなければなりません。教育された社員で、現場の責任者として任命した、大工の棟梁が中心となり品質を管理・確保します。これが最も安心できる形ではないでしょうか?
 もちろん、全て大工の棟梁任せというわけではなく、現場監督による総合管理、第3者機関である監査会社、吟味して作り上げた基準や仕組み、ルール等を絡み合わせながら、かつ可能な限り効率的になるように、現場を運営していかなければなりません。

 設計がいかに優秀な出来栄えであっても、形にする人たちの技術力や品質管理が劣悪であれば、そして倫理観が欠如していれば、設計されたとおりの性能やデザインを実現することはできません。他社の追随を許さないくらい優秀な製造チームを作り上げることが、最高品質のすまいの提供を実現し、取得者に感動していただくために、絶対的に必要なもの1つと考えます。

ここからは、コラムの赤字で表示している部分について全容をご案内します。
前提として、あくまでも「大工=自社大工」という絶対条件があることを再度確認させていただきます。

以下に掲載している表は、具体的にどのようなルール化・仕組化が行われているのかを整理したものです。
これらは全て、「大工=自社大工」でなければ機能しないと、当社では考えています。

これらのルール・仕組みは、その時々の行動について、「いつ」「誰が」「どのように」「何を」「どうやって」「どうする」「その判定基準」について明確に定められています。
例えば、「規定された工程時に現場監督が規定のチェックリスト・規定の道具・規定の方法で検査し、規定に適合しているか」といった具合に、とにかく明確であることを目的にルール化されています。

そして、その行動・作業完了後、想定される結果に対するアクションにもルールを定めておきます。
例えば、規定に適合していない部分が発見された場合、それに対する初期報告・行動から、対処方法決定までの流れ、対処完了報告、要因の分析・反省・考察を行い、そのフィードバックをどう関係関連者へ落とし込み、今後の発生を抑制していくのかについても明確にルール化しています。
これらは、全てが「成長・成熟」につながる上昇サイクルを発生させるための仕組みとなっています。

実際使用されたサンプル等についてもご覧いただきながら、時間をかけて読み進めてみてください。

PLAN 》DO 》CHECK 》ACTION 》+α
問題点・目的 対策・具体的ツール 効果 サンプル
「ものつくりの仕様」と
「品質確保=検査基準」と
「品質確保=現場の問題解決手法」と
「品質確保=養生」の
基準とルールの明確化・規格化・みえる化
施工手引書作成
(ニイヤマハウス施工仕様書)
検査の最低基準の設定
→製造ルールの規格化、効率化

(サンプル)
自主検査・社内検査項目の制定、
フォーマットの作成、検査時期の制定
各工程での検査基準・施工基準の設定
→基準=規格化、検査品質安定性

(サンプル)
仕様の規格化→技術の単純化
→施工精度・美観の向上
つくりやすさの提供による
品質コストパフォーマンスの最適化
→効率化、技術品質安定性、製造資源調達安定性

(HP)
指示系統の明確化
→問題解決スピードアップ・ノウハウ蓄積
→解決の安定性
問題解決能力の高い製造組織の構築
→話し合う文化つくり、問題解決手法の組織ストック
→チーム力の向上
-
養生ルールの規格化
→商品保護徹底
→商品の重要性に対する意識改革
ものつくりの倫理観の創生・教育
→こころの品質向上、後戻り作業減少による
品質向上、効率化

(サンプル)
新たな技術・知識の習得の促進 社員のセミナー参加、技術資格の取得の奨励
→個人のスキルアップ
自信が生まれることによる行動力アップ、更なる向上心、
仕事の結果に対するプライドが生まれ活力あふれる組織へ成長
→個人・チーム能力向上によるPLAN力向上
-
関係者との漏れのない連絡網の構築
新たな社内決定ルールの社外への周知
施工管理システム(WEB)の作成・運営
CS会議等での方針周知
(チームとしてやりきることの重要性)
ホウレンソウ欠如・忘れによるミスの削減
社外への周知徹底手法の確立
→後戻り作業減少による品質向上、効率化

(サンプル)
PLAN 》DO 》CHECK 》ACTION 》+α
PLANによる、「ものつくり」の実行
PLAN 》DO 》CHECK 》ACTION 》+α
問題点・目的 対策・具体的ツール 効果 サンプル
監理・監督・確認の徹底 自主検査(規定のタイミング)
→後戻り作業=品質低下の撲滅
自分の仕事の結果の確認
→自己評価→責任感、品質向上意識の触発

(サンプル)
社内検査(規定のタイミング)
→後戻り作業=品質低下の撲滅
確認ぐせと高品質確保の重要性のすり込み
→ノウハウ蓄積、検査品質と技術品質向上

(サンプル)
現場パトロール(最低週⼀回)
→基準・ルールの実行度・過不足確認
現行の状況改善に向けてのデータ収集
→プロジェクトの前進の定期的確認→意識の維持・向上

(サンプル)
PLAN 》DO 》CHECK 》ACTION 》+α
問題点・目的 対策・具体的ツール 効果 サンプル
全ての問題の再発生の抑制
(優先順位あり)
場を設ける…
CS会議②④で問題点と改善案の論議・決定
→CS会議①で、製造チーム全体への周知
お客様の声を交え事象報告→チーム全体による問題把握
今後の方針の周知→全体で決定したことのチームとしての実行

(CS会議①②④)
PLAN 》DO 》CHECK 》ACTION 》+α
問題点・目的 対策・具体的ツール 効果 サンプル
施主に対する透明性の向上 第3者監査(規定のタイミング)
検査報告書の提出(要所写真有)
施主の信頼・安⼼感の継続
→作り手のモチベーション向上、責任感の向上

(サンプル)
各関連法令・規則の遵守
各種セミナーへの積極参加
社員職人の必要資格取得
徹底したルール化・仕組化
奨励・金銭的援助
当たり前のことを把握し、当たり前にものつくりに反映させる文化作り
最新情報の取得・最新技術・最新商品の把握
個人のスキルアップ=チームのスキルアップ
-
安全規則の遵守 送り出し教育による安全指示の義務化 職場環境の向上、「規則は守る」の文化化 -

1)-2.高品質なマナー…ものつくり現場でのマナー品質向上の為の仕組化…PCDA+α

当社では、満足を感動に変えていくために、技術だけでなくマナーの品質向上にも取り組んでいかなければならないと考えています。
職人さんといえども大人の社会人。「人に迷惑をかけない」「あいさつをする」「タバコはポイ捨てしない」等の当たり前のことはもちろん、工事中は関連する人や隣人の方にも気持ちよく感じてもらえるよう接していかなければなりません。

以下に掲載している表は、マナー品質を向上させるために、具体的にどのようなルール化・仕組化が行われているのかを整理したものです。
これらについても、「大工=自社大工」でなければ機能しないと、当社では考えています。

PLAN 》DO 》CHECK 》ACTION 》+α
問題点・目的 対策・具体的ツール 効果 サンプル
施主・近隣住民・業者間
3者に対するマナー向上
騒音・振動、飛散防止(ゴミ等)、道路清掃、安全、挨拶、迷惑駐車、養生、整理整頓、喫煙、服装

共通対策・ツール、徹底したルール化・CS会議で継続して周知・伝達・啓発
求める・必要な高品質マナー基準の明確化
(サンプル)
PLAN 》DO 》CHECK 》ACTION 》+α
PLANに基づく、当社が設定し、要求するマナー活動の実施
PLAN 》DO 》CHECK 》ACTION 》+α
問題点・目的 対策・具体的ツール 効果 サンプル
監理・監督・確認の徹底 現場パトロールの実施
社員大工による是正指示の徹底
現場評価制度の導入
基準の実行度の確認と社としての決意を現場へ伝達
社員大工の責任感・義務感の醸成→倫理の確立
モチベーション向上

(サンプル)
PLAN 》DO 》CHECK 》ACTION 》+α
問題点・目的 対策・具体的ツール 効果 サンプル
全ての問題の再発生の抑制 クレーム・悪事例の整理
→CS会議②③④でフィードバック
周知・伝達…CS会議①で結果と改善方法
→製造チーム全体で最終案確定→実行
お客様の声を交え事象報告→チーム全体による問題把握
今後の方針の周知→全体で決定したことのチームとしての実行

(CS会議①②③④)

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