性能とは?…6回目
以前、予告させていただいていた「性能」とは?についてお届けします。
予告していた通り、面倒くさいお話wwwですが為になるはずです。
(性能 ⇒⇒⇒ 性質と能力を指す(ウィキペディア))
一言に性能と言っても、住宅の場合、複数の要素に分類されているのが現状です。
では誰がいつどのような分類を作ったのでしょう?
今日現在、我が国では
平成12年4月1日に施行された住宅品確法に基づいた住宅性能表示制度により住宅の性能が評価されるのが
一般的です。そのような基準ができたのがたったの20数年前。
それ以前は、建築基準法をはじめとした関係法令(告示含む)をクリアしているか否かだけ。性能の評価に
ついての公平で正確な情報は一般人ではなかなかそれにたどり着くことが難しい状況であったと思われます。
そのような中、住宅購入者は売り手側が発する、売るための情報発信が主な判断材料であったと思われ、
本当の意味での性能の良し悪しや過不足などについて判断できる状態ではなかっただろうなぁと思います。
ちなみに
建築基準法 第1章 総則(目的)
第1条 この法律は、建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低の基準を定めて、国民の生命、
健康及び財産の保護を図り、もつて公共の福祉の増進に資することを目的とする。
↑こちらが建築基準法ですので、建築基準法をクリアするのは当然で、それを
「法律クリアしているから大丈夫!!!」(最低の基準はクリアしているから大丈夫と言っている)
と自慢げに語るのは、プロとしては少し恥ずかしいことかもしれませんねwww
さて、住宅性能表示制度では、耐震、断熱、耐火、防犯等々、
「住宅」に求められる、もしくは保持されているべきと思われる性能について
1 幅広い評価対象が定められ
2 定められた評価方法に基づいて
3 定められた評点を表示する
ことで、住宅購入者に、共通の物差しを提供することが可能になりました。
「〇〇社は耐震等級1、当社は耐震等級3ですので、地震に強い建物です」
※耐震等級1…建築基準法で定められた、建物に備わっているべき最低限の耐震性能を満たしていることを
示すもので、震度6強から7に相当する、数百年に一度起こる大地震に耐えうる強度を持つ
※耐震等級3…等級1の1.5倍の地震力に耐えられる強度。 震度6強~7レベルの 1.5倍の力に対して、倒壊・崩壊
しないような強度で災害時の救護活動の拠点となる消防署・警察署などの建物の基準でもある
「強い」の根拠が明確です。どのくらい強いのか把握した上で、比較検討してから購入を決めることができます。
ある人の価値観では、震度6強から7に相当する、数百年に一度起こる大地震に耐えうる強度を持つ耐震等級1が
「地震に強い」という認識になるかもしれませんので、価値観のズレをすり合わせるためにも非常に便利ですね。
今日はここまでです。
POINT
1.住宅の性能を評価する公的な基準として、住宅性能評価制度がある
2.住宅性能評価は公平性を持たせるために、評価項目、評価方法、評点が定められている
3.建築基準法を満たす=最低限の基準を満たす ということ
どうやらこの5回目は最低でも3回に分ける必要がありそうですwww
住宅を購入しようとしている方、ここ重要です。
「面倒クサっ」
と言わず読んでくださいね、30年後に差が出ます。
「そんな先のこと知らん」って言わないで読んでください!
30年後は、まだ住宅ローン終わってませんよー。